ドイツ車を中心とする輸入車販売が日本市場でも大変好調です。
しかし、アメ車となると惨憺たるものです。
2016年は、フォード撤退といった衝撃的で寂しいニュースもありました。
日本市場でアメリカ車はなぜ人気がないのでしょうか?
2016年に日本で売れたアメリカ車は13,541台
日本自動車輸入組合の調べによると、2016年1~12月に販売された主なアメリカ車の台数は13,541台です。(並行輸入含む)
ジープ 9,392台
フォード 2,225台
キャデラック 635台
シボレー 593台
ダッジ 340台
クライスラー 283台
GMC 51台
ハマー 12台
ビュイック 10台
これに対して、ドイツ車はどれくらい売れたかというと…
メルセデス・ベンツ 67,386台
BMW 50,571台
VW 47,234台
アウディ 28,502台
ポルシェ 6,887台
スマート 4,508台
BMW アルピナ 342台
合計 205,430台でなんと15倍強の台数となっているのです。
同じ輸入車なのに、この違いは何なのでしょうか?
ちなみに日本で一番売れているアメリカ車はジープですね。
こちらは2015年が7,132台でしたので、前年比131.7%となかなか好調です。
アメリカ車が不人気の理由とは
トランプ大統領が日本に「もっとアメリカ車を輸入しろ!」と、息巻いていますが、なぜアメリカ車が支持されないのでしょうか。
日本で人気がないのか?をまったくわかっていませんね。
一般的に考えられている、日本でアメリカ車が売れない理由は以下のようなことが挙げられるかと思います。
・サイズが日本の道路に合っていない
・ディーラーが少なく、メンテナンスが心配(アメリカ車は壊れやすいという先入観もあり)
・アメリカ車は燃費が悪い
・値段が高い
・左ハンドル車しかなさそう
・なんとなく悪るそうなイメージ
・日本車が優秀すぎて、アメリカ車を買う理由がない
過去、上記の不人気理由の1~3に対応したというアメ車が、日本で販売されたことがありました。
覚えている人も多いと思いますがクライスラー ネオンという車です。
コンパクトなボディに、価格も初代は130万円~と日本のコンパクトカーと変わらないものでした。
2代目には右ハンドル車も設定されました。
しかし、これもほとんど売れませんでした。
あまりにもチープな作りでしたし、スタイル、走行性能、収納、使い勝手、運転のしやすさなど日本のコンパクトカーと比べて勝っている点が一つもなかったのです。
価格さえ安ければ売れる、右ハンドルがあれば売れる、サイズが小さければ売れるというものではないのです。
ジープ チェロキー、クライスラー PT クルーザー、ジープ レネゲード&ラングラー(現行)などは、日本で人気のあるアメ車です。
これらの車種に共通しているのは、どんなことでしょうか。
それはキャラクターが立っている”ということです。
特にジープは「タフでワイルドで豪快なアメ車」といったイメージが定着していまからね。
日本でアメリカ車が人気を高めるためには、まずは「アメ車らしさ」を感じられることが大事なのかもしれません。