フォルクスワーゲンという社名はドイツ語で国民車を意味しますが近年では高級セダンの「フェートン」や、高級SUVの「トゥアレグ」などを発売し高級車も手がけています。
トヨタ自動車やGMと世界販売台数を激しく競っているフォルクスワーゲンですが2015年9月18日にアメリカで、フォルクスワーゲンのディーゼル車のある車種が排出ガス規制を不正に潜り抜けた排出ガス規制問題が起き危機に陥ります。アメリカ国内で不正の対象となったディーゼル車は約48万台ですが、ドイツ国内でも80万台に上り全世界で1100万台が不正の対象となっています。
この問題でフォルクスワーゲンが支払った金額は、約1兆5千6百億円にも及んでいます。
今回はそんなフォルクスワーゲンの電気自動車の紹介や、取り組みなどをご紹介していきます。
日本に初めて導入されたフォルクスワーゲンの電気自動車「e-ゴルフ」
2017年10月19日にフォルクスワーゲンの電気自動車の「e-ゴルフ」が発売されましたが、e-ゴルフは同年5月から販売が始まった改良新型「ゴルフ」を電動化したBEV車です。
BEV車とは電動機とモーターコントローラーで走行する電気自動車のことでe-ゴルフはバッテリーが35.8kWhで、EPA航続距離が201kmなので片道100kmくらいの場所への往復は可能です。
e-ゴルフは35分間の急速充電で80%まで充電が可能で、渋滞時追従支援システム「Traffic・Assist」が搭載されていて時速60km以内であればハンドル・アクセル・ブレーキを自動で操作できます。
2030年までに300の全車種を電動化する計画
フォルクスワーゲンでは2025年までに自社の80種類以上のタイプをEVかPHV化する計画だと発表し、2030年にはアウディやポルシェも含めてフォルクスワーゲングループ全体で300種類以上の車種を電動化する「Roadmap・E」キャンペーンの存在も同時に発表しました。
PHV(Plug-in・Hybrid・Vehicle)とはプラグインハイブリッド車のことで、コンセントから差込プラグを使ってバッテリーに充電することができる電気自動車のことです。
2025年までにフォルクスワーゲンが新たに発売する電気自動車は約50モデルがEV車で約30モデルがPHV車の予定で、2030年までにはアウディなど全ての車種に電動モデルが設定されEV車かPHV車か選択できるようになります。
まとめ
フォルクスワーゲンではこの「Roadmap・E」キャンペーンに向けて200億ユーロ以上を投資して、EV用プラットフォームとHPV用プラットフォームの2種類の開発費や充電施設などの費用に充てるとしています。